車を手放せばさまざまなコストから解放されてばんざーい!、
とはいけばいいのですが・・・
そうはいかないのが自動車保険の等級です。
今回は、車を手放した際につい考えてしまう「自動車保険の等級」について考えてみたいと思います。
多くの方は車を所有されている時に任意保険の自動車保険に加入されていると思います。
加入率も7割以上とのことなので車を手放した際に悩んでしまうことと、
それにある程度は対処ができることをお話しします。
車を手放した際のデメリット
基本はメリットが多い
車を手放す理由はまず出てくるのが維持コストの高さですよね。
車両本体はもちろんのこと税金、車検費用、駐車場代、メンテナンスコストなどなど。
そして自動車保険の保険料もいらなくなりますから当然その分も維持コストの削減につながります。
しかし、ちょっと待ってください。
自賠責保険は車を持つのを一旦やめた後に再度事情が変わって所有したとしても保険料は変わりません。
ところが任意保険はご存知「ノンフリート等級制度」があります。
これによって私たちが支払う自動車保険の保険料が上がったり下がったりします。
契約した当初は6等級からスタートして1年間無事故だったら等級が1上がり、
事故をすると等級が3等級下がってしまいます。
ですので20等級まで上り詰めた場合などは再契約すると6等級からスタートするのでもったいないですよね。
そして等級はイコール保険料に影響します。
高い等級ほど保険料は安く、低い等級ほど保険料は高くなります。
最高の20等級の場合4等級の約60%引き、そして1等級の場合逆に約60%増しになってしまいます。
自動車保険の等級がもったいない
今まで長期間車を維持し、そして長期間無事故だった場合には支払うべき保険料の金額がかなり安くなっているはずです。
単純に解約した場合には契約すると非常に高い保険料を支払わなければなりません。
そうすれば今までの等級が非常にもったいないことになります。
せっかくの長い期間かけて等級を上げてきたのにかかわらず、
短い期間車を手放すことによって再度車を保有した時保険の等級が6等級に下がってしまうのはめちゃくちゃもったいない!
心配しないでください。ちゃんと救済制度はあります。
自動車保険は10年間は等級維持ができる
自動車保険は解約後一定の条件で一定期間内に手続きをすれば10年間同じ等級で維持できます。
この手続きを中断手続きといいます。
そして証明書として中断証明書というものが発行されます。
次回の契約をする際にこの中断証明書を提出すれば10年間は同じ等級で再契約できるんですね。
しっかりと救済策はあるものです。
中断証明書について
しかもこの中断証明書、契約した保険会社だけしか有効なものではありません。
この中断証明書があると次回の契約時に他の損害保険会社の自動車保険を契約する際も使える場合が多いです。
ただし、一部の保険会社や共済では、契約できない可能性がありますので契約する保険会社に問い合わせるなどして注意する必要があります。
そして、中断証明書を発行してもらうには条件があります。
- 7 等級以上であること
- 車を廃車または譲渡する予定であること
などがあります。
条件は保険会社によって異なる場合がありますので、契約の保険会社に確認してくださいね。
中断手続きの方法
中断証明書をもらうには
では、中断証明書をもらうためにはどうしたらいいのでしょうか。
私が以前契約していたソニー損保を例にお話しします。
私が以前乗っていた車は車検が近づいたため売却しました。
ですので満期日を迎えて更新しませんでした。
その後、中断証明書の存在を知り、コールセンターに連絡して発行してもらう段取りになりました。
ここで気をつけなければならない点があります。
それは・・・
「中断証明書は解約後発行してもらえるのに期限がある」ということです。
発行してもらえるのは「解約日(満期日)から13ヶ月以内」です。
それ以降は発行してもらえませんので注意していただけたらと思います。
あと、車を手放したことを証明する書類が必要です。
たとえば、譲渡した場合には登録事項等証明書などの譲渡の事実と日付が証明できる書類です。
廃車にした場合には廃車のの事実と日付が証明できる解除事由証明書などです。
私は車を手放してから10年以上になるのですが、有効期間が切れるまでこの中断証明書は大切に保存していました。
結局10年間車を所有しなかったのですが、維持できる期間は中断証明書を保有していてよかったとおもっています。
無料で中断証明書は発行してもらえますのでもらっておくのに損はありません。
まとめ
今までは車を手放すメリットを書いてましたが、今回の記事だけは車を手放すデメリットになりうることについて書いたつもりです。
ただ、ほんの1枚の「中断証明書」を発行してもらうだけでもし再び車を所有するようになったときに降りかかる自動車保険料アップのデメリットを10年間は避けられるのです。
本文でも書きましたが、解約してから13ヶ月以内なら発行してもらえますので車を手放したけど・・・という方がおられましたら取得することをおすすめします。
有効期間が切れたとしてもそれだけ長い期間車なし生活していたんだなぁと振り返って中断証明書を処分するだけです。
短いようで長い期間でしたが、その間地方在住にもかかわらずクルマを保有せずにいることができたことを誇りにしたいと思っています。
では、またよろしくです!